最近のサッカースパイクは様々な色の物が出てきて見た目にもかなり華やかになりましたね。
スパイクがこんなにカラフルになったのはここ10年ちょいの間に一気に変化してきたのですがそれは一体なぜなのでしょうか?
自分がサッカーを始めたのは今から20年近く前ですが、その頃のサッカースパイクと言えば黒ベースにメーカーラインが白というのが一般的でした。
たまにラインが赤とか黄色のやつを見ると、「あいつ、上手いのかな?」とか考えちゃう位に、ラインが違うだけでちょっと一目を置かれる感じ。
白色のスパイクなんて履いてるやつがいると「あいつは多分かなり上手いぞ!!」とか思われちゃう位の時代でしたw
ちなみに自分が知る限り、最初にカラースパイクが出てきたのはアメリカW杯でイタリアのR・バッジョ、シニョーリ、ベルギーのシーフォがそれぞれのユニフォームに合わせたカラーのスパイクを履いていました。
分かりにくいかもしれませんがバッジョとシニョーリは青に白ラインのスパイクを履いています。
ちなみにこの試合でイタリアは1-0で負けてしまったからなのかそれ以降の試合はバッジョは黒に黄色の、シニョーリは黒に緑のスパイクになっています。
ある意味で本当に貴重なスパイクですねw
カラースパイクを最初に世に広めたのはナイキのロナウドモデルだと思われます。
2013年に復刻モデルも出ましたが、当時黒だらけのスパイクの中に突然現れたこのカラースパイクは多くのサッカープレイヤーに衝撃を与えました。
その後、徐々にカラースパイクが生産されるようになっていき、黒スパイクが絶滅危惧種になってしまう逆転現象が起きてしまっているというのが現状です。
では何故昔はカラースパイクが無かったのでしょうか?
その理由は簡単に言えば技術の問題です。
スパイクの素材として使われる物には天然皮革と人工皮革の2種類があります。
天然皮革はカンガルー皮革を最高級として牛やヤギ等の素材が使われています。
人工皮革は合成繊維にポリウレタン樹脂をしみこませて作ったものやマイクロファーバー等の高級素材の物まで様々なものが現在では作成されています。
10数年前までスパイクの素材として主流であったのが天然素材のスパイクでした。
人工皮革に比べてフィット感や柔らかさ等が圧倒的に天然皮革のスパイクの方が優れていました。それは素人でも分かるくらいの違いで多くの選手が天然皮革のスパイクを好んで使用していました。
天然皮革で作成されるスパイクですが元々の色を調べて行くと茶色で始まっているようです。
しかし、当時のフィールドの荒さなどで地面の色と同じ色では靴が映えないという話になって色を付けようとなったようです。
そして付けられた色が黒色でした。
ではなぜ黒色だったのでしょうか?
それは黒以外の色だとスパイクが硬くなってしまうという理由からでした。
当時の技術で付けられる色では黒以外の色ではスパイク自体が硬くなってしまい、道具としての機能が落ちてしまうというのが最大の理由だったようです。
外付の補強で付けられるメーカーのライン等は人口の素材を使っていたので赤や黄色なども使えたのですが、ベースは機能を落とさないようにするためには黒以外の色を使う事が出来なかったのですね。
そんなサッカースパイクの世界にカラーを取り入れてきたのがナイキでした。
ナイキはサッカーの世界ではかなり後発のメーカーになります。
天然素材のスパイクでは先発のメーカーに追いつけないと思ったのかどうかは定かではありませんが、ナイキは人工素材のスパイクに力を入れて作成していきます。
元々、ストリートやバスケを中心にシューズを作成していたので人口素材のシューズ作成に関して一日の長だった事もあると思いますが、人工素材のカラフルなスパイクを数多く世に発信していきます。
ナイキの上手いところはやはりマーケティングなのでしょう。スター選手に新しいカラフルなスパイクを履かせることによりドンドンとそのシェアを広げていきます。
天然素材のスパイクも技術の発展により色の粒子を小さくすることに成功し、カラフルなスパイクを作成することが出来るようになり、スパイクは黒である必要性がなくなっていきました。
そして現在、世の中にはカラフルなスパイクが幅を利かせて黒色のスパイクが絶滅危惧種になりました。
ちなみによく聞く意見としては黒色のスパイクに比べてカラフルなスパイクの方が足が熱くならないというのをよく聞きます。
小学校でも習ったように黒色の方が熱を蓄えやすいという要素が黒色スパイクを敬遠する理由の一つにもなっているようですねw
技術の革新によってスパイクの色まで変わるという現象は面白いですね。
ちなみに自分の好きなスパイクは黒色に黄色のラインのバッジョカラーのスパイクですw
それでは(・ω・)ノ
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